データセンターと電力

データセンターは大量の電力を消費します。その需要の規模、効率(PUE)の基準、電源の新設・併設について、 政府・国際機関の一次資料をもとに事実を整理しています。掲載は特定の立場を支持・非難するものではありません。

需要の規模 ── 国全体の電力消費に匹敵しうる

電力広域的運営推進機関(OCCTO)の2050年度見通しでは、データセンターの電力需要は最大で2兆1,100億kWhに達しうると想定されています。 中位シナリオ(1兆700億kWh)でも、現在の日本全体の年間電力需要(約1兆kWh規模)にほぼ匹敵します。

(参考)現在の日本全体の年間電力需要10,000億kWh
2050年度 DC需要 Low シナリオ4,300億kWh
2050年度 DC需要 Mid シナリオ10,700億kWh
2050年度 DC需要 High シナリオ21,100億kWh

国際的にも、IEAはデータセンター等の世界の電力消費が2030年に約9,450億kWh(2024年から倍増)となり、 現在の日本の総電力消費を上回る規模になると見込んでいます。一方で、今後5年の世界のDC需要増の約半分は再生可能エネルギーがカバーし、 日本・韓国では再エネと原子力でDC消費の35%→60%近くをまかなうとも予測されており、供給側も急拡大しています。

効率という物差し ── 省エネ法のPUE基準

需要が大きいからこそ「どれだけ効率よく使うか」が問われます。2026年7月施行の省エネ・非化石転換法は、 同年7月以降に運用を開始する新設データセンターに、電力使用効率(PUE)を年平均1.2以下とすることを求めています (試運転後2年以内に恒久達成)。また特定事業者はPUEの実績を自社ホームページで公表する義務を負います。 PUEは施設全体の消費電力をIT機器の消費電力で割った値で、1.0に近いほど効率が良く、余分な電力(冷却等)が少ないことを示します。

本サイトでは、公表されている施設のPUEを各施設ページに基準線1.2との位置とともに掲載しています。

電源の新設・併設 ── 需要が電源開発を牽引する

この規模の需要に応えるため、電力会社は送電網を増強し(大手8社が全国30カ所で変電所を新増設)、 データセンターに電源を併設・専用調達する動きも出ています。国内では、発電所跡地への立地(薩摩川内)、 再生可能エネルギーとのペアリング(苫小牧)、発電所一体型の構想(JERA)などが報じられています。 本サイトでは、事業者・自治体が電源との関係を公表している施設について、出典付きで施設ページに記載しています。

本サイトの収録状況(参考)

現在、本サイトに掲載中の施設で電力容量が判明しているものの合計は約1,577 MWです (区分の異なる容量値を含むため単純比較はできません。詳細は統計)。これは日本のデータセンター全体のごく一部であり、収録は継続的に拡張しています。

出典